親子で考えてシアワセになる!?

こんにちは。「子どものための Critical Thinking Project」を主宰しています、狩野みきです。

私はビジネス・ブレークスルー大学(大前研一氏が主宰する、ビジネスマンを対象としたオンライン大学)でも教えているのですが、そちらの英語のリーディング・クラスでは今、Happier(Tal Ben-Shahar 著)という本を読んでいます。

Ben-Shahar 氏はポジティブ心理学(「よい生き方」「充実した人生」などを研究する心理学の一分野)の専門家で、本書はハーバード大での氏の超人気講座を書籍化したものです。「幸せとは何か、幸せになるために人はどうすればいいのか」という問題を今一度考えてみよう、という内容になっています。

今日は、この本で紹介されている「幸せ」になるためのアクティビティで、親子でできるものをご紹介したいと思います。私自身、小学生の娘と試してみましたがけっこう盛り上がります。夜寝る前に20分ばかり、子どもと今日一日を振り返るという趣向なのですが、考えるための訓練にもなると思います。このアクティビティで果たして本当に幸せになれるかどうかは…うーん、まだわかりません。

以下、手順です:

  1. 紙を各々一枚ずつ用意する(定期的に続ける場合は専用のノートを用意することも可)
  2. その紙に、その日に起きたことで「ありがたいな」と思った出来事を5つ書く(字がまだ書けない子どもの場合は、口頭で言い合う)
  3. 書き終わったら、お互いに見せ合う(もちろん、大人ひとりで1と2の手順だけ行なうこともできます)

「5つの出来事」はありがたいと感じてさえいれば、どんなことでもかまわないのだそうです。「今日も一日健康で過ごせた」でも「子どもが笑わせてくれた」でも「夫が昇進した」でもいいんですね。

娘とやってみて感じたのは、2つぐらいならすぐ書き出せても、5つとなるとけっこう骨が折れる、ということです(感謝の気持ちが特別浅い親子なのかもしれませんが)。必死に考えた末に子どもと紙を見せ合って「そうなのね、そんなことがあったんだ」と話すのは、なかなか楽しいですよ。「どうしてありがたいって思ったの?」と理由を聞き合うと、とてもいい critical thinking の訓練にもなると思います。

同じ出来事を一緒に経験していたのに感じ方が違ったり、あるいはまったく同じことを「ありがたい」と感じていたということを発見するのもおもしろいんです。子どもが小さいうちは何かとたいへんですが、でも、子どもとこういう時間を持てること自体、「ありがたい」ことなのかもしれないですね。

我が家はこのアクティビティを習慣化できないでいますが、これを毎日やるようになると、(夜になったら5つは書かなければいけないので)「ありがたい」と感じたことをなるべく記憶に留めておこうと努力するのではないかとも思います。記憶に留めることによって、感謝の気持ちが持続してハッピー感が増す、ということも十分考えられます。

ちなみに、このアクティビティのベースとなっているのは「日記をつけている人には、気持ちが豊かで健康な人が多い」という研究結果だそうです。本当かなぁ、その研究の詳細(論拠)を聞かないことには納得できないなぁ、と critical thinking な私は考えてしまいます。

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