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宮崎県立高鍋高校での特別授業

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◇ 小学生向けの「考える・伝える力」クラスはの新規生募集は来年2月を予定しています。詳細が決まりましたら、当サイトおよび フェイスブクップページでご案内差し上げます。よろしくお願いいたします。
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「狩野さん、宮崎の高校に授業をしに来てもらえませんか」

7年前いきなりメールをいただいて以来、毎年宮崎県立高鍋高等学校には特別授業にうかがっています(2020年はzoom)。

高鍋高校には探求科学科というコースがあり、そちらの「ロジカルコミュニケーション」という授業で拙著(『自分で考える力の授業』『自分の考えを伝える力の授業』)を教科書として使ってくださっているのです(ありがとうございます!)。

先日、またもやお邪魔してきました。

今回の授業内容は
・「考える」について考える(1年生)
・「わかったつもり」をわかる(2年生)
の二本立て。

授業後いつも生徒たちが心のこもった感想文を送ってきてくれて、これを読むのがまた楽しいのですが、今回は特に心を動かされた内容があったので紹介させてください。1年生の感想です。
*学校とご本人の許可をいただいています。

「先生が発表した生徒に『なぜ?どうして?』と尋ねる姿が印象的だった。自分に対しても細かく質問を投げかけることで、今の自分へとつながっている経路を知ることができそう。自分の考えや自分の疑問について話す機会が多くなるけれど、自己分析をしっかりして、自分のことをよく知ることが本当に大切だと思った。知識は増えているけれど、自分に対しての知識がすごく少ないと思った。もっと私のことに興味をもってあげたいと思った

1年生の授業は「『考える』について考える』…えー、頭がこんがらがりそうですが、要するに「自分が何をどう考えているのか客観視する」という内容でかなり難しかったと思います。

私の授業はグループ・ディスカッションが盛りだくさんで、この生徒さんはディスカッション中、最初は「何も思いつかない…よくわかんない」と言っていました。でも、私とちょっと話したら「あ…そうか!わかった!」とまぶしいほどの笑顔になって…

その笑顔だけでも十二分に嬉しかったのですが、その先にさらにここまで深く考えていたなんて。ここまで自分事として掘り下げられていたなんて。本当にすごい。感動します。

「知識は増えているけれど、自分に対しての知識がすごく少ないと思った。もっと私のことに興味をもってあげたいと思った」

「考える」の原点はまさにこれだと思いました。

何が好き?
何が気になる?
どうして?
自分はなぜそう思うの?
きっかけは何だったんだろう?

自分に興味を持ち始めると、おもしろいものを見つけるのも得意になります。

その「おもしろい」を伝えあうことからイノベーションは生まれるのだと思います。

大事なことに気づかせてくれてありがとう。