人生のここぞ、の選択にクリティカル・シンキングを

<お知らせ>

・女性向けワークショップ「女性のためのクリティカル・シンキング」を開催します(2012年2月)。詳しくは、こちらをご覧下さい。

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こんにちは。「子どものための Critical Thinking Project」を主宰しています、狩野みきです。

以前このブログでも、クリティカル・シンキングは実生活を生き抜くためのスキルである、という話を書きましたが、今日のテーマは「人生のここぞ、という選択に役立つクリティカル・シンキング」です。

クリティカル・シンキングとは「誰かの意見や情報が理にかなっているか、をまず判断し、場合によっては、より良いアイディアを提案する」ことですが、簡単に言うと「自分の頭で徹底的に考える」ということです。

さて、ここでいきなり質問ですが、皆さんは、ご自分の人生において「あの決断は間違いだった!!」と悔やんだ経験って、ありますか。

授業で私がこの質問をすると、皆が「あります、あります」と言ってきます(私もたくさんあります…)。「あります」と答えた人に「どうして間違いだったと思うのですか」と尋ねると、たいていは「うかつだった」「よく考えなかった」「人の話に流されてしまった」という答えが返ってきます。

ほとんどの人が「自分の頭で徹底的に考え」なかった、ということなんですね。

つまり、後から後悔しないためには、徹底的に考えれば(=クリティカル・シンキングすれば)いい、ということになります。もちろん、徹底的に考えさえすれば全て解決する、というほど世の中甘くないのですが、考えないよりは、きちんと考えた方が後悔が少なくて済むと思います。

では、実際にどう徹底的に考えればいいかと言いますと…

  1. まず、何について悩んでいるのか、を明確にする。「この人と結婚するべきか」「転職するべきか」「留学するべきか」などなど、自分の悩み/問題を突き詰めて、なるべく単純化する。
  2. 次に、例えば、悩みが「転職するべきか」であれば、そもそも何のために転職したいのか、目的を明確にする。

実は、この「目的を明確にする」というのが、非常に難しいんです。専門家たちも指摘するように、人間たるもの、「私は何のために○○したいのか、するのか」と自問しても、最初に出てくる答えは「ウソ」である可能性が高いらしいのです。

なぜ「ウソ」になってしまうのでしょうか。理由は人によって様々なようですが、たいていは、1) 目的意識を明確に持たずに来てしまったのでわからない、あるいは、2) 自分自身になぜかカッコつけてしまって、取り繕った答えをしてしまう、というケースが多いようです。

「目的は何か」という質問は、自分自身に何度も問い続ける必要があると思います。かなり消耗する作業ですが、そこを、どうにか、がんばって。何度も問い続ける内にモヤが晴れ、自分の「ウソ」に気づき、答えが明確になるんですね。

明確にさえなれば、悩みの半分は解決したと言ってもいいと思います。そして、その目的をもとに、多方面から考えていけばいいわけです。

実際にどう「考える」かは、2月に開催されるワークショップでお話ししたいと思っています。2月のワークショップは女性限定ではありますが、ご興味のある方は是非お出かけくださいね。コーヒーを飲みながら、楽しく、ゆったりと、しかしじっくりと考える時間を皆さんと持てれば、と思っています。