<ワークショップ情報>
- 「お母さんのためのクリティカル・シンキング」(1月29日)
- 「女性のためのクリティカル・シンキング」(2月4日)
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あけましておめでとうございます。
「子どものための Critical Thinking Project」を主宰しています、狩野みきです。今年も本プロジェクト同様、どうぞよろしくお願いいたします。
年があらたまったところに年末の話で恐縮ですが…昨年の暮れ、メンタル・トレーナーの田中ウルヴェ京さんに会ってきました。京さんはソウル五輪のシンクロ・デュエット銅メダリスト。現役を退いた後は渡米し、ストレスをうまく対処するための「コーピング」の理論を勉強、現在はコーピングのコーチとしても多方面で活躍なさっています。
実はコーピング、critical thinking と密接につながっているらしいのです。ストレスをうまく処すためには「自分の頭できちんと考える」ことが大事なのだそうですが、「自分の頭できちんと考える」能力を磨くためには critical thinking が必要、というわけなんですね。
critical thinking とコーピングの理解をお互いに深めることが、京さんとの会合の「表向き」の目的でしたが、裏向き(?)の目的は、彼女との30年ぶりの再会。実は、彼女は私の小中学時代の友人でもあるのです。
30年ぶりの再会に話は尽きませんでしたが、中でも格別に印象に残ったのが、彼女のお母さまの話でした。通学前に水泳の練習に通う娘のために、お母さまは毎朝3時に起きてお弁当を作り、練習に連れて行って下さったそうです。それを何年もひたすら続けるって…私には想像を絶する世界です。
「でもね、母は一度もたいへんだとか、あなたのためにしてあげてるんだとか、におわせたことすらないのよ。いつも明るくて。自分が母親になってみると、それがいかにすごいことか、わかるのよね」と二児の母である京さんは話していました。
自分が親になってみて気づくことのひとつに「自分の親のすごさ」があると思います。私などは、親がしてくれたことがどれだけ「すごい」ことだったのか、恥ずかしながら今やっとわかり始めたところです。と同時に、私は親として、子どもにどれだけのことをしてやれるのか…ということも考えます。
親としての自分。自分はどういう考えを持っているのか、子どもや家族に何をしてやれるのか。情報があふれ、急激に変わっていく現代だからこそ、まわりに流されずに、親としても、きちんと考えて生きていきたいと思います(これがなかなか難しいのですよね)。
今月末には都内で「お母さんのためのクリティカル・シンキング」というワークショップを行ないますが、「母親として、一個人として、クリティカル・シンキングをどう応用できるか」という話をお母さんたちと一緒に考えていきたいと思っています。ご興味のある方は、是非お出かけください。
ちなみに、京さん。アメリカに留学するきっかけを作ったのは、この私だったそうです。「スイスの大会に遠征した時に、当時ドイツに住んでいたみきちゃんに会ったでしょう、その時にみきちゃんが話す英語を聞いて、かっこいい〜って思ったの。競技引退後には英語を必ず勉強しようってその時思ったんだ」。なんだか、照れちゃいます…
英語だけでなく、より多くの人に考える「きっかけ」を与えることができるよう、今年もがんばっていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。