月別アーカイブ: 2012年3月

考えることが、自信につながる、という話

Wonderful☆Kidsは、子どもたちの考える力を伸ばし、「生きる力」を伸ばすスクールです!

お知らせ
先日、TEDxTeachers(アメリカのTEDが手がけた、初の教育関連イベント)にて、狩野が Wonderful☆Kids についてプレゼンを行ないました。その時のプレゼン動画は近日TED公式HPにアップされる予定です!
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こんにちは。Wonderful☆Kids の狩野みきです。

このブログの前回の記事(ドラえもんと福山雅治さんの歌について)を読んで下さった方が「自信のある人を育てるためにはどうすればいいのですか」という質問を寄せて下さいました(ありがとうございます!)。

今日は、じっくり考えることがいかに自信につながるか、ということを私自身の経験もふまえて考えてみたいと思います。

「じっくり考えるクセがつくと自信がつく、だって、自分で一生懸命考えたことだから、そういう考えって大切に思えるし、自信をもって言えるし」

これは、以前、考えるのが大好きな娘(小2)が言ってくれたことですが、考えるという行為がもたらしてくれる「自信」には、まずは「一生懸命考えた自分ってすごい、そして、そういう意見には自信が持てる」という側面があると思います。

話はいきなり飛びますが、私は大学時代、陸上部のマネージャーをしていました。(まるで役に立たないマネージャーで…元部員の皆さま、本当にゴメンナサイ!)

入部して間もないある日、私が練習時間中に部員の男子とおしゃべりしてケラケラと笑っていたら、先輩に「グラウンドで歯は見せちゃダメ、笑わないで」とたしなめられました。

えーっっ!?歯を見せないって、大きな口も開けちゃいけないってこと?と心の中でツッコミを入れつつ、ビックリしました。「どうして歯を見せちゃいけないんですか?」と聞ける雰囲気などではありません。神聖なるグラウンドでは「笑い」は禁物なんだ、ととりあえず自分の中で消化したものの…

なぜ「練習」と「笑い」が共存してはいけないのか、やはり納得が行きません。でも、納得が行かないのは、「私が未熟者で場をわきまえないからだ、私がダメだからだ」と思っていました。

こんな受けとり方をしていたのでは、自信は身につくわけがないですよね。

個人差こそあれ、人間は、見聞きしたことを何でも100%「大納得!」とうなずきつつ消化しているわけではないと思います。大納得できない状況は色々あって、例えば…

聞きとれなかったけど、なんて言ったのかな?どういう意味であの人は○○って言ったの?この言葉、どういう意味?なんでそういう理屈になるのかな?何かピンと来ないなぁ、なんでだろう?

頭の中には色々な種類の「?」、または、漠然と「?」だけが浮かぶこともあると思います。

考えるということは、自分の頭の中の「?」を解決する作業だと思います。「?」を解決するためには、相手に質問するという方法がありますが、質問しづらい状況もありますよね。私の陸上部時代の経験のように。

もしもタイムマシンで大学時代の私に戻れたとしたら、私はあの先輩の発言を聞いた後に「なんで私は納得が行かないのかな」と、とことん考えると思います。

練習は一生懸命して、ひと息入れる時は他の部員と談笑したっていいはず→なぜ談笑したっていいの?→笑いが、練習へのエネルギーをくれると思うから→笑いはそんなに大事?…という具合に考えるわけです。

こういう考えプロセスを経ると、例えば、私にとっては「笑う」ということがいかに大事か、ということがわかり、「私」という存在の拠り所が見えてきますし、私は私できちんと意見を持っている、ということも確認できます。それが全て「『私がダメだからだ』なんてことはない」という自信につながっていくと思うのです。

そして、こうやって考えていくうちに、先輩ももしかしたら本当はあんなこと言いたくなかったのでは…と思えるようになるから不思議です。

考えることと「思いやる力」との関係は、また次回、書きたいと思います。

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ドラえもんと、福山雅治さんの「生きてる生きてく」

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先日、TEDxTeachers(アメリカのTEDが手がけた、初の教育関連イベント)にて、狩野が Wonderful☆Kids についてプレゼンを行ないました。その時のプレゼン動画は近日TED公式HPにアップされる予定です!

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こんにちは。Wonderful☆Kidsを主宰しています、狩野みきです。

日ざしはだんだん春めいてきましたが、まだまだ寒いですね。

昨日は、子どもたちにずっとせがまれていたドラえもんの映画「のび太と奇跡の島〜アニマルアドベンチャー〜」を見に行ってきました。

絶滅したはずの動物が棲む「奇跡の島」で、のび太たちが出会う大冒険、というお話。

ドラえもんの映画は実に30作以上もあるのですが、そこには「信じる力」「あきらめない力」という一貫したテーマがあると思います。

自分を信じ、友だちを信じて、どんな状況にあっても「絶対に大丈夫」とあきらめずに励まし合い、協力し合って前に進んでいくのび太たち。

そのがんばる姿が感動的で、私はいつも子ども以上に泣いてしまうのですが…

信じる力とあきらめない力。そして、その根本にある自信。そんなことを考えながら映画を見ていました。

ボク・私ならどんな困難だって乗り越えられる、と自分を信じるのは文字通りの「自信」ですし、また、自分に自信があるからこそ、相手も乗り越えられるに違いない、相手もそういうボク・私を信じてがんばってくれるはずだ、あきらめないぞ、と思えるのですよね。

そして、「あきらめない」ためには知識と知恵も必要、ですよね。

今回のドラえもんの映画でも、捕われの身となった友だちを助けるにはどうすればいいか、のび太が一生懸命考えるシーンがありました。ドラえもんの道具を頼りにできないことがわかると、のび太たちは自分たちの知恵と知識(そして勇気)をフル稼働させて助けに出かけて行くのです。

ドラえもんの映画に出て来る「大冒険」は、「私たちの人生における、様々な困難」の比喩、たとえ話、という解釈もできると思います。

困難に出会っても、信じる力とあきらめない力があれば、生きていける。そして、そこにある友だちや家族の大切さ。

子どもたちに伝えたい、大切なメッセージだと思います。

そして、今回の映画にはすばらしいメッセージがもうひとつありました。

それは、福山雅治さんが歌う主題歌「生きてる生きてく」。

今まで生きて出した答えは
正解よりも間違えの方が多いよ
僕は間違えながら
大人になってきたんだ

という歌詞。そして…

伝えることやわかり合うって
好きになるほど難しい

…さらに、

大きな夢をひとつ持っていた
恥ずかしいぐらいバカげた夢を
そしたらなぜか小さな夢が
いつの間にか叶ってた…

生きている、生きていくことのエッセンスをこんなに凝縮して歌詞に込められるなんて…才能のある人はすごいなぁ、としばし呆然としてしまいました。

東日本大震災から1年目という特別な日だった昨日。被害にあわれた方たちのことを祈りながら、私たちに今できることを考えながら、子どもたちと、生きていること、生きていくことの意義をあらためてかみしめた気がします。

 

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